「子どもを一人前に育てあげること」が人生の終点だと思っていたら違いました。
鬼頭 望
- HSC
- 起業
「子どもを一人前に育てあげること」が人生の終点だと思っていたら違いました。
【基本情報】
鬼頭望(40歳)愛知県在住
HSCの娘10歳4年生と夫の3人暮らし
リア充な専業主婦に満足していた6年間
こんにちは。今日はよろしくお願いします。はじめに、現在の望さんのライフスタイルを教えてください。
フリーランスのフォトグラファーをしながら、4年生の娘と夫と3人で暮らしています。
子育てをしながらも、起業家・インフルエンサーとして全国を飛びまわり充実の日々がSNSからも伝わってきます。元々、『独立願望』や『子育てをしながらバリバリ働きたい』という気持ちがあったのでしょうか?
まっっっったく、なかったです!!!!(笑)
出産後は6年間、専業主婦をしていました。子どものころから、なんとなく将来は、大学に行って、就職して、好きな人と結婚して、お母さんになる。ことを思い描いていたので、それが全部叶った!って人生のゴールに到達できたっ!って思っていました。
私もです(笑)
娘さんを丸ごと受容する子育て
その専業主婦の間に子育てに悩んだことはありましたか?
それが私は特になかったんです。人並みに多少のことはあったかもしれませんが、娘が生まれてきてくれたときに
『大人になるまでの間、この子を神様からおあずかりして育てさせていただいている』
という感覚で育ててきたからかもしれません。小さいときから自己主張の激しい子どもだったんですが、娘の意志を尊重したいと思っていたので傍からみると大変な状況でも私自身は気になりませんでした。
娘が幼稚園の時に「自分で髪を結びたい!」と言ってきかなくて、よく落武者のような髪型になっていましたが、本人が納得していたので、そのままのスタイルでほぼ毎日でかけていました。
すてきな関わり方ですね!ご自身と娘さんをしっかり別々の人間として尊重できているように感じました。
私にも娘がいて髪の毛を自分でやりたがる時期があったのですが、家の中では落武者スタイルをゆるせても、外出するときは娘に無理矢理言って聞かせて私が結びなおしていました。娘は泣くし、私は猛烈にイライラする!というのを繰り返していました(笑)その時に、望さんの考え方に出会いたかったです。
趣味からフォトグラファーの道へ
フォトグラファーとして、フリーランスでお仕事をはじめたきっかけはなんだったのでしょうか?
娘が生まれてから、一眼レフのカメラを買ったんです。娘のことをもっと可愛く撮りたくてカメラ教室に通いはじめたのがきっかけかな。お仕事にしたくてカメラ教室に申込みしたわけではなかったんですが、そこの同期に『写真を撮る』ことをお仕事にしていく!ってメンバーがいて「そんな道もあるんだ」ってサラリーマンの父と専業主婦の両親の元に育った私には、衝撃でした。
そのカメラ教室に通う過程で、大人の女性が素敵に写真を撮られることで自分の魅力に気づき、自信をもち、新しいことにチャレンジする勇気をもてる『写真の力』に気づきフォトグラファーになりたいと思うようになりました。
4年かけて徐々に今のお仕事スタイルにいきついたのですね。
望さんのママライフバランス
子育てと仕事が生活の中にある中で、
望さんの「ママとしてのわたし」と「大人としてのわたし」それぞれで大切にしてることを教えてください。
「ママのわたしとしては」娘本人がHSCの気質をもっていることが最近分かったので、自分の性格と上手く付き合えるようになれるようにサポートしていきたいと思っています。
「大人のわたしとしては」3つのこと大切にしています。自分を好きでいること。自分のしていることを好きでいること。それをするやり方を好きでいること。
素敵です!!!ありがとうございます。
専業主婦で「ママのわたし」一色だったところから、いまの望さんのママライフバランスに変化していったきっかけを教えてください。
きっかけは感じた虚無感
娘の幼稚園入園で平日の昼間にポッカリ時間ができたことが大きかったです。はじめのうちは、友達とランチをしたり楽しんでいたのですが、半年くらい経った時にすごい虚無感を感じて「子どもを一人前の大人に育て上げることがゴールだ!と思っていたけど、違うぞ?!子どもはどんどん手を離れていくから、私も人生の楽しみを見つけていかなくては!」って強く思って。その時に興味のあったカメラをまず習ってみよう。だったんです。
そうなんですね!“虚無感”を感じたことが初めの一歩の原動力だったのですね。
これから
これからの望さんの夢やビジョンがあればお聞かせください。
これからは、HSCやHSPの人が当たり前に受け入れられる社会にしていくことへ貢献できるようなことをしていきたいと考えています。
お子さんが小さいときに大きく悩むことはなかったという望さん。
我が子に対して『こうなってほしい』というご自身の願望を投影することなく、自分自身とお子様を別々の人間として尊重するということが自然とできていた証だと感じました。他人同士では当たり前に尊重できることが、我が子のこととなると難しくなってしまう部分だと感じていたので、とても大切なことに気づかせてくれたと思いました。
また、最近お子様がHSCの気質があることがわかり、その体験から感じたことで行動を起こしていきたいと話してくれた望さんのこれからも楽しみです。
インタビュイー=鬼頭望 https://nozomikitou.com/
取材・文=上条厚子 https://www.facebook.com/salonanelaanela/