年子育児で「もう無理だ」ってトイレに閉じこもって泣いたこと。不登校の娘に「死にたい」と言われたこと。激動の17年
岩本真弓
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年子育児で「もう無理だ」ってトイレに閉じこもって泣いたこと。不登校の娘に「死にたい」と言われたこと。激動の17年
【基本情報】
岩本真弓(44歳)兵庫県在住
17歳・15歳・11歳の娘と夫の5人家族
次女が小5~中三まで不登校、三女はオルタナティブスクールへ在校中
虐待の悲しいニュースが流れるたび「私もギリギリだったよ」って思う
こんにちは。今日はよろしくお願いします。はじめに、現在の真弓さんのライフスタイルを教えてください。
シンガーソングライターと不登校で悩むお母さんをサポートする講座を開講しています。17歳と15歳と11歳の娘と夫と5人で暮らしています。15歳の次女は5年生から中三まで不登校だったのですが現在は全寮制の高校に進学して週末だけ帰ってきます。
今では真弓さんに合ったママライフバランスを見つけられて充実の日々を過ごされているとのことですが、今日は産後の辛かった時のお話を聞かせてください。
はい。17年経つので色々ありましたよ~(笑)
長女と次女が年子で、0歳と1歳の2人をワンオペで育てていた時にキャパオーバーで心療内科にかかるまでになってしまいました。夫は仕事で0時に帰宅すれば早い方、週末も出勤という状態で完全にワンオペで子育てをしていた時です。
虐待の悲しいニュースが流れるとき逮捕されたお母さんに対しての厳しい批判を見聞きするといつも思います。
「私も、危ないときあったよ。ギリギリだったよって。」
相談しようかと受話器をとったけど電話をかけられなかった
子どもが好きで、関わり方、当時から勉強していました。それでも、危なかった。「もう無理!」って何度も思って、トイレに閉じこもって泣きました。でも、私を呼ぶ泣き声は大きくて、ドンドンドンドンずっとうるさくて…でも、正しい振る舞いを知っているからこそ、人前では出せなかった。
相談しようと受話器をとったこともあったんです。でもかけられなかった。相談員さんに「怠けてる」って言われたら立ち直れないって思って。「がんばれ」って励まされるだけなんじゃないかと思って。
私も自分が限界を越えていた日のことを思い出して涙がでます…。児童虐待のニュースを目にするたびに私も同じ気持ちになります。当時の真弓さんに会えたら何を伝えたいですか?
「お母さんなんだからこうしなきゃ」「子どもが小さいときはなりふり構ってる場合じゃない」「時間がないのは当たりまえ」「お金は子どものために」とかこうあるべきがたくさんあって、とにかく『休む』ことができませんでした。
「お金をかけて貯金を崩してでも、週に1回数時間でも子どもを預けて自分のための時間を作ってね。用事をすませるための時間じゃなくて、好きなことやゆっくり体を休ませる時間をとってね」と伝えたいです。
どうして、“休む時間”をとることが大切なのでしょうか?
お母さんになってから、子どもや家族を大切におもって、自分を後回しにして、子どもと夫優先の時間を続けた結果、心が壊れたんです。心が壊れた1番の原因は年子育児で、肉体的に疲労困憊だったことです。
体が疲れ切っている状態で心を健康に保つことは無理だと思うんです。
だから、自分のことを優先する時間をつくって、体を休める。そこではじめて、精神的な余裕がうまれることを身をもって経験しました。すると結果的に、子どもや家族を大切にすることに繋がるんです。だから「自分を大切にすることを忘れないで」って、声を大にして言いたいです!
分かります!私も、無意識に家族優先の日々を送っていました。7年ほど(笑)『お母さん』スイッチが出産と同時に自動でONされた感覚でした。
ですね。『お母さん』スイッチ!!!(笑)
真弓さんの実体験からご自身のママライフバランスの基準を見つけらたのですね。キャパオーバーの状態からシフトできたきっかけを教えてください。
きっかけは、夫が買ってきた『ユダヤ人大富豪の教え』という本との出会いでした。本には、仕事でお金を得ながらも時間に縛られない「自由人」とお金を得るために時間に縛られ身動きのとれない「不自由人」の事が書かれており、私たちは不自由人だね…自由人になりたいね…と、夫と生き方を見つめなおすきっかけをもらいました。
具体的には夫は転職・独立を検討し、私は独立起業を目指して子どもを保育園へあずけました。
子どもが生まれると、働くことへの定義づけも考えさせられますよね。それを、ご主人と一緒に未来の生き方を見つめなおせたこと、とても素敵ですね。
真弓さんのママライフバランス
今の真弓さんの「ママとしてのわたし」と「大人としてのわたし」それぞれで大切にしていることを教えてください。
「ママとしてのわたし」が大切にしていることは、二つあります。子どもに対して“私の子ども”としてではなく、1人の個人として接するということ。もう一つは、『普通はこうあるべき』という周囲に合わせた指針をもたせないように接していきたいと思っています。
「大人としてのわたし」が大切にしていることは、自分の本音に素直になる。ということです。そんな母親の姿を見て育った娘たちが、結果として、自分の気持ちに素直に生きられるようにもなると思うから。
素敵です!!!「大人としてのわたし」にもママとしての真弓さんが垣間見えます。繋がっていますね。
これからの真弓さんの夢や、いま楽しみにしていることを教えてください。
これから
これからは、子育てを頑張っているお母さんや、我が子の不登校で悩むお母さんにむけて、講座という方法だけではなく音楽を通して想いを届けることをしていきたいと思っています。
趣味ではじめた音楽活動でしたが、音楽は垣根を超えて想いやエールを届ける力がある!って感じたので、1人でも多くのお母さんの心に届けられるように頑張っていきたいです。
ありがとうございます。
ママバラの主題歌も作っていただき、ありがとうございます。これからのご活躍楽しみにしています!
お子さんが不登校になってからのエピソードもお伺いしたかったのですが、また次回のインタビューでよろしくお願いいたします。
はい!ぜひまたよろしくお願いします。
インタビュイー=岩本真弓 https://ameblo.jp/mayutin00/