STORY 005

3度の育休復職で結婚・出産を後悔するほどどん底に落ちました

杉浦雪絵

  • ワンオペ育児
  • 育休
  • 副業・複業

3度の育休復職で結婚・出産を後悔するほどどん底に落ちました

【基本情報】
杉浦雪絵(37歳)愛知県在住
6歳・3歳・1歳3人のお子さんと夫と5人暮らし

家事育児をワンオペで担当「なんで私ばっかり?」

こんにちは。今日はよろしくお願いします。はじめに、現在の雪絵さんのライフスタイルを教えてください。

昨年10月から第3子の育休を終えて、復職し正社員(時短勤務)として働いています。夫も会社員でお互いの実家に気軽に子どものことをお願いできる距離ではないのでなんとか夫婦で連携しながら子育てと仕事をまわしている日々です。

3回の育休取得とのことですが、第一子から第三子の時ではそれぞれ雪絵さんの心もちが違ったりしましたか?

毎回、全然ちがいました!初めての育休の時は、子育てを甘く見ていたので…育休に入る時に「こんなに長期間会社を休めるなんて!」と夏休み前の子どものようにワクワクしていました(笑)大誤算でした(笑)

3度の育休の取得と復職、夫婦で協力し合う日常。はたから見るとキャリアの継続と家庭の両立が叶っていて羨ましくみえますが葛藤したことやキツかったことはありましたか?

めちゃくちゃありましたよ!
葛藤どころか、精神的にどん底にまで落ちていました。
3人の出産というライフステージが変わる毎に変化していかなければならない事を、いつの間にかすべて私1人で背負っていたことです。

具体的にどんなことでしょうか?

たとえば、
①育休を取るのは私だけ
②復職したら時短勤務する
③保育園への準備や送迎は私がする
④食事・入浴・寝かしつけなど子どもの世話も私がする。
これらを、“主人に何か相談したわけでもなく”、私1人で引き受けていました。

そしてその代償のように、仕事におけるキャリアアップはもちろん、妊娠前までに築いていたポジションすらも段々と失っていきました。
気がついた時には『私だけが変化している、失っている、負担している』という現状に、子どもを産んだことや、主人と結婚したことそのものも後悔するような状態になっていました。

めちゃくちゃ共感します!
「ご主人に相談したわけでもないのに、1人で引き受けていた」のところ私もまったく同じでした。最後の「私だけが…」の気持ちも結婚への後悔も…同じ感情を味わいました。

別居覚悟でご主人に大爆発!

いまのハツラツとした雪絵さんからは想像がつきづらい経験のシェアをありがとうございます。このどん底から抜け出す転機となったのはなにがきっかけでしたか?

転機というか、約2年前から今も継続して1つずつ自分が「つらい」「きつい」「いやだ」と感じることを整理して、うちあけていくという小さな積み重ねで徐々に今のスタイルを気づけてきたという感じです。

その中で1つ大きなきっかけとなったのは、会社の福利厚生イベントとして参加した「復職後セミナー」でした。ここで、『ワンオペで乳幼児の命を育てることの大変さ』『それと仕事を同時進行させることがいかに精神的にキツイことか』『そしてコレを月曜~金曜までたった1人でこなすことがどれだけ重労働なのか』このように講師の方に言ってもらえたことで、自分の本当の気持ちに蓋をしていたことに気づいけたことです。

『1人で全部こなすのは本当にツラい』そう感じていたはずなのに、「母親は私だから」「主人よりも私の方が休みやすいから」「みんなやっていることだから」…そうやって勝手に決めつけ、苦しさを飲み込んでいたんです。

無意識レベルで「母親なんだから、家のこと、子どものことの主担当はわたし!」という思い込みがあって1人で引き受けていたんですね。ここに気づいたあとはどのようなアクションにシフトしていったのでしょうか?

はい。まずは主人に対してこれまでの不満と苦しみの限りを大爆発させました(笑)

実は結婚後から不満は溜まりはじめていて、子どもを妊娠・出産する毎に、その想いは膨らんでいたので、その数々をワードにしたためました。計7枚もの大作になりましたよ(笑)
それを突きつけてケンカ!…ではなく。別居も覚悟の上で、机に置き手紙したんですよ。「もう、あなたとはやっていけないです」的な感じで。
夫の反応は「そうだよね…」という薄いもので「それだけかよ!」と思いましたが(笑)修復を望んでいたようだったので、別居は無しでいくことになりました。

ワード7枚!!!大作でしたね!そのあとの第二アクションもお伺いできますか?

日常を送りながら、その後私がとった行動は、受講した「復職後セミナー」のレジュメ・私のメモ・ワークで書き出した『自分のつらいという気持ち・家事や育児をどの程度負担して欲しいか』の資料を、何も説明せずそのまま見せました。
そして、『夫がどれくらい、家事育児やりたいと思っているのか』も書いて私に伝えるよう、依頼しました。

自分の気持ちを吐き出すだけでなく、ご主人の気持ちを知るために具体的にオファーをしたんですね。

はい。そうしたら、夫が自ら、転職を考えだしたんですよ!
自分の理想の私生活が”今の会社では実現できない”と思ったみたいで。私にとっても、彼の理想は、私の想像以上に『もっと(家事育児)やりたい』だったことは驚きでしたね。

雪絵さんがはじめに自己開示したことで、ご主人の気持ちも知ることができて、気持ちのすれ違いがなくなったんですね。

はい。その後は、「私が◯◯の勉強のために夜時間が欲しいから、△△の家事はやって欲しい」と、入浴や寝かしつけなどをすこーーしずつ依頼していって、理想のバランスを手に入れていきました。

勉強になります!!

おかげで、主人の家事や育児の負担ぶりも上がりましたし、私個人が「1人の大人として」やってみたいことも見つかりました。そして、何より、私自身が家事育児をしないことへの罪悪感がかなり少なくなったと思います。

雪絵さんのママライフバランス

素敵です!!!
今の雪絵さんの「ママのわたし」と「大人のわたし」それぞれで大切にしていることを教えてください

「ママのわたし」として大切にしていることは、
『子どもを自立させるために、手をかけるより心をかける』ということです。
言葉にすると何だか素敵ですが、要は適当に手を抜いているんです(笑)

短くても濃密な関わりを持てるよう、今の内から『子ども達の心を育てる、心に寄り添う』ことを意識しています。

「大人のわたし」として大切にしていることは、
『やりたいと思った事はやってみる』ということです。
ママとしての仕事は、あくまで『子どもを自立させること』だとすると…

じゃあ、子ども達を自立させた後の【わたし】は何をするの?

と思った時に、やっぱり「大人のわたし」の『やりたい気持ち』を実現するのに、子どもが大きくなってから…なんて言わず、今この瞬間から大事にしたいなと思っています。

これから

ありがとうございます。
これからの雪絵さんのビジョンやゆめはありますか?

『日本中のママと子どもが、いつも笑顔でいられる社会で、子どもだけでなく、ママも胸をはって「ママの夢は◯◯だよ!」と言えるような社会にすること』です!

そう思うようになったきっかけはありましたか?

育休中に資格取得やパラレルキャリアを目指して、「大人のわたし」としてやりたい!と思ったことにたくさんチャレンジしてきた経験があったからです。
例えば、美容の資格、キッズコーチング®講師資格や、起業塾を2つ。時にはMLMに分類される商品や団体に手を出したりしたこともありました…。合計で、3回の育休期間の間に300万くらい使ってました。給料出ないのに(笑)
この全ての学び・出会いのおかげで『自分の本当の心地よさ』を知ることができました。その結果、今の私の夢があります。

プライベートな夢としては、家族でハワイ長期(1ヶ月とか)滞在や、タヒチの水上コテージでのんびりリゾートステイなんかもしてみたいです。

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取材後記

どん底期を明るくシェアしてくれた雪絵さんがとても印象的でした。

パートナーのご主人に自分の本音をさらけだせたことが転機になったとのこと。同じような葛藤を抱えていて、面と向かって自分の気持ちを伝えるのが苦手な方は雪絵さんの置手紙作戦を真似てみるのもありですね。

我慢が美徳とされる教育を受けてきた私たち世代は、自分の本当の気持ち気づくって、なかなか難しいのかもしれません。

ご主人と家事育児を分担して手に入れた”時間”で自分の「好き」「やってみたい」に飛び込んだ雪絵さんだからこそ自分の心地よいママライフバランスを自分で把握できるようになったのではないでしょうか?雪絵さんの体験が情報のバトンとして繋がり、いま、葛藤の渦中にいるママのヒントになりますように。

インタビュイー=杉浦雪絵(https://www.instagram.com/yukie_mamcareer_coach
取材・文=上条厚子(https://www.instagram.com/atsukooo_official

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